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昆虫(insect)

『静けさや 岩に染み入る セミの声』とは松尾芭蕉の句だろうが1日2日前、近所の酒屋にビールを買いに歩いて行き、ビールを購入して店の玄関を出たところ、店の前の幹線道路を挟み、向こう側の喫茶店付近の木々のあたりからミンミンゼミの泣き声がした。あれぇ~、夏も終わりで、このところ、めっきり涼しくなったのになぁ~、と思いつつ、しばし、そのミンミンゼミの鳴き声に耳を傾けた。かなりの音量だ、幹線道路のクルマの騒音も蹴散らし、力強く高音域を制覇している。あの小さな体で・・・。大型トラックや乗用車の何千分の一だろうか、一体どこからそのヒズミのないクリアーな音が出る。『不思議なものだ!』これもロバート・プラント氏の歌詞の一部だが、そのミンミンゼミの泣き声とコトバを連結できる。現代社会は自分の家を出て歩き始めれば騒音だらけで『静けさ』などは、ほぼ無いに等しい。芭蕉の時代は騒音とは無縁の大地で、ただ自然の音のみが聞こえてくる環境だったはず。現代社会ではセミも大音量が出せるように進化しているのではないか?(笑)。人間その者が作り出す『ざわめき、と騒音』は、あまりいただけない。それならば『静寂と美』を選んでみてはどうか。天才詩人は五感で採取した情報を17文字で表現してみせた。松尾芭蕉にインタビューしてみたくなった、(笑)・・・・。(太郎)