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牛と人間と馬

1953年度のハリウッド製映画をDVD版で見る事が出来た。画質は劣悪だが音声は鮮明に生きている。主演はバート・ランカスター、あと、きれいな女優さんも出ていたが名前を憶えきれない。物語りとしては1800年代の設定だろうか?蒸気機関車も走り、セリフも『電報局』が出てくるから電信電話の普及が進んでいた頃か?広大な原野で人間の食料や乳製品となる牛を育てビジネスとしての牧畜だ。全編英語版の為、字幕を読む事が忙しいが音声は鮮明に聞こえてくるために短い単語なら誰でも理解できる。コゥフィー(コーヒー)、ワッカナイデュー(どうすればいい)、ナイツゥ(お休み)などなど発音がどれほど言葉としては大切か理解できるし映画としての表現がとても素直に見えたし、飾りがない。これがアメリカ社会の現実だったんだろうなぁ、と感動さえ覚える作品だ。映画評論家風のモノ書きは出来ないが2回3回と見直している内に、古き良き時代の映画表現の素直さにホレこんでしまう。メイド・イン・ジャパンの工業製品の銘板に刻まれた文字数より多いか?映画の最後のスーパーインポーズにはメイド・イン・ハリウッド・USAと出る。68年前公開の映画だが当時の日本はどんな日本だったか、戦争終結から8年、カラー映画を撮影する余裕などなかっただろう。焼け野原からの復旧、復興は想像を絶する。物語りの映画の中では夜は電気もなくランプだ。確か、アメリカで初めて電球が灯されたのは1901年ニューヨーク市役所の街灯で発明はやはりエジソンと記憶しているが、それから120年、ずいぶん複雑な世界になったものだ。

 先日のテレビ番組を見てたら牛が我々人間に、如何に必要な食材なのかが改めて分かった。牛乳、チーズ、その他、乳製品、数え上げればきりがないと思う。その食材としての原点とも言うべき牧畜を描いた『西部劇』と言う種別の映画はやはり見ていて楽しいし、色々な経済発展も想像できる。牛の移動に要する時間の短縮に鉄道の利用など。食肉の供給はアメリカ人にとっては生命線だったはず、現在の我々日本人の日常の生活も電気ガス水道などが欠けると、もはや生命の危険にさらされるが、この映画の中での年代はそもそも電気ガス水道は無いので食べるモノが有れば命はつなげる。それはアメリカも日本も変わらない時代だった、ではどこでどう言うふうに差がついたのか。(太郎)