1. HOME >
  2. ブログ >
  3. 人間の頭脳と思考回路とスパコン
RSS

人間の頭脳と思考回路とスパコン

映画『2001年宇宙の旅』の物語りの中でHAL9000型コンピューターが出てくるが木星までの航行の途中故障してしまう。巨匠スタンリー・キューブリック監督作品だが原作はイギリスの通信機器メーカーに勤めていた経験があると言うアーサー・C・クラークだ。月面表面で発見された通信機器ならぬ強固な物体は木星に向けて強烈な電磁波を発生しているが調査隊はその仕組みも何もかも解明出来ないでいた。ただ年代測定で400万年前、前後に設置された事が判明。宇宙船で木星まで行き調査する事になったと言うのが大体のアラスジだ。あの船長の名前忘れたなぁ~、船内に組み込まれたスパコンは故障してしまい使い物にならず船長とスパコンとの殺し合いの戦いになり最後スパコンは船長の生命を守るべく最後の仕事をする。違ったかなぁ~、あのセリフがよかったなぁ~。『ハル(HAL9000型)はシリコンチップのカタマリだが思考回路は我々人間と同じだぞ!』そうそう、スパコンは普通に乗組員と会話が出来るスパコンだ。現在IBMのスパコン『ワトソン』も人間の言葉を理解して人間の質問には言葉で答えてくれる夢物語りのようなスパコンだ。IBMの『ワトソン』は3~4年前?日本人の白血病患者の命を救った事実がニュース報道されていた。話がそれてしまったが映画の物語りは長旅の船内では乗組員とHALがチェスをして余暇を過ごすが全く人間は歯がたたない。スパコンの一方的な勝利が続く。人間が百年掛かっても出来ないような計算をスパコンは瞬時にこなす能力がある。しかし、それを考え出して製造したのは人間だ。調査隊本部はHAL9000型コンピューターに指令を組み込み木星に到着するまで乗組員には調査の秘密を伏せて置くように命令された。HAL9000型はその思考回路の中で混乱をしてしまう。調査隊本部はスパコンに対して『木星に到着するまでウソをつき続けろ!』と指令していたのだ。乗組員からは矢のような質問が続く、それに答えなければならないスパコン。コンピューターは嘘をつかない(計算間違いを起こさない)が原則でそれに対して間違った指令を与えてしまった人間はやはり間違いを犯しやすい生命体だ。かなり複雑な物語り構成のようだが、この先、宇宙空間に進出して行くであろう我々人間と支えの要になるかも知れない人工知能の存在は目を離せない。前にも綴ったような記憶はあるが中華航空機は名古屋空港を目の前にして空港そのものに墜落してしまった。原因は入力されたコンピューター指令だった。コンピューターはバカが付くほど正直で入力された通りにしか働かない。後に元NHK職員で、ノンフィクション作家柳田邦男氏は『エアバスA300の最新鋭コンピューターも多くの人命を守り切れなかった。』と結んだ。(太郎)