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東洋文明錯誤

また、漢字を並べて表題の言葉を造ってしまったが・・・・。79年前のメイドイン・ハリウッド作品、映画『カサブランカ』の時代背景をみると激動の時代の最中『巻き込まれたくない!』『どうにも逃げる以外方法が無い!』の人間の心理が読み取れて、名作のホマレ高き作品だ。悲恋と現実、役者の熱演は観る者を引き付ける何かがある。主演はハンフリー・ボガードだが映画の中の脇役もしっかりと、その役を演じていた。1942年度の作品で世界戦争の最中での撮影その他、映像作家と役者の意気込みがみえる。ナチスドイツのポーランド侵攻は確か1939年、その東洋の片隅で戦争への準備段階が進む日本の結末は学校で教えられた通りだがヨーロッパ世界でも、その当時、悪夢のような現実世界が進行中で今から思えば想像を絶する現実世界が広がっていたようだ。あまたの民族文化が融合しているモロッコ王国のカサブランカと言う町は温暖にして美しいようだ。我々日本民族はおおむね他民族の侵略も受けなかったがヨーロッパ大陸とそれに連なる国々は、その歴史の中で庶民が暮らす大地を計略集団的国家に奪い奪われ抑圧され統治された経緯がある。その物語りの中、カサブランカからポルトガルはリスボンへ旅客機で行きリスボンからアメリカ東海岸へ逃げると言う物語りの設定だ。アメリカまでは船旅だろう。リスボンからニューヨークまで約5800km、その当時ノンストップで飛べる飛行機はボーイングB29くらいだが航続距離6000キロメートルのそのB29でも飛べる距離は危うい。映画『カサブランカ』は単なる恋愛ドラマ映画ではないと言えるが時代背景を絡めた映像作家の傑作と位置付けても差し支えはないのだろう。普遍的な映画の1本にしておきたい。(太郎)